寒暖差が激しい季節、例えば春先などは朝と夜は気温が低いですが、日中は20°を超えるような暑さになります。
そんな季節はライディングウェアの選択に非常に困りませんか?
最近などは特に日中は気温が、夏か!?と疑うぐらい高くなり、3シーズン用のライディングジャケットでも暑くて着ていられないということがあります。
そんな日は思い切って夏用のライディングジャケットで出掛けたいものですが、バイクに乗って朝早く出て夜遅くに帰ってくるという場合、朝夜は夏用のライディングジャケットでは寒すぎます。
朝夜は冬用、昼は夏用のジャケットを着用できればベストなんですけどね。
そんな積載スペースに余裕のあるバイクばかりではないので難しい方の方が多いでしょう。
そんな時、バッグの中にインナー用のウィンドブレイカーが1枚あると、体温調整に大変役に立ちます。薄手でスペースも取りません。
しかし単純にウインドブレイカーといっても様々な商品が出ており、どれを選べばよいか迷われる方もいらっしゃると思います。
そこで今回は僕がイチオシする商品をいくつかピックアップしました。
普段からバイクに乗られていて寒暖差に困っている方、ウインドブレイカーの購入を検討されている方は今回の記事をぜひ参考にしてみてください。
今回紹介するウインドブレイカーは、どれも防風性はありますが、保温性は高くありません。春から初夏、秋口にかけてのウインドブレイカーです。
気温が10°~15°程度での使用を想定しています。
より寒い時期のウインドブレイカーについてはまた別の機会で紹介させていただきたいと思います。
1.KUSHITANI(クシタニ) STRECH WIND BREAKER(ストレッチウインドブレイカー)
画像出典元:KUSHITANI 公式HP
グレー/ホワイト
ブラック/レッド
ブラック/イエロー
クシタニ ストレッチウインドブレイカーの基本情報
■素材:ポリエステル100%(TPU+3層トリコット)
■カラー:①ブラック/レッド②ブラック/イエロー③グレー/ホワイト
■サイズ:M/L/LL/XL
■価格:¥16,000+税
■機能: ●防風 ●撥水 ●透湿 ●ストレッチ ●エアーダクト ●消臭
クシタニが販売しているインナータイプのウインドブレイカー
こちらのウインドブレイカーは基本的な防風性能に加えて、撥水や透湿さらには消臭機能まで付いています。
ストレッチ素材を使用しているので伸びます。ただ生地が厚い関係か、ストレッチという名前を冠してる割にはそこまで伸縮性はないですね。
裏地なしの3レイヤーなので普通のウインドブレイカーよりも少し厚みがあり防風性は抜群です。
●通気性と換気性に優れる
また脇部分にピンホール、背中にエアーダクトがあり、生地自体もTPU層があるので湿気をある程度通します。
ただのPU処理ではなくTPU処理なので寿命も長く安心です。
■TPU処理についてはこちらの記事のクラリティジャケットの項目で詳しく説明しています!
画像出典元:KUSHITANI 公式HP
●連結ループがあるのでクシタニのアウタージャケットと連結可能
また連結ループ(通称:クシタニコネクション)が首の後ろと両手首に付いていて、それらをクシタニが販売しているアウターのジャケットと連結してあたかも一つのジャケットのように扱うことができます。
●ストレッチの名を冠しているが……
生地自体にストレッチ素材を使用しているので伸びます。ただ生地が厚い関係か、ストレッチという名前を冠してる割にはそこまで伸縮性はないですね。
昨年までのモデルは2層で、今年のモデルから3層に変更されたため、生地が厚くなりました。その分強度と防風性は増したと思われるのですが、残念なことに伸縮性は少し失われてしまいました。
よりストレッチ性がある方がいい!という方は前年モデルを中古で購入するのもありだと思います。
クシタニ ストレッチウインドブレイカーの収納性
付属の収納袋でコンパクトに持ち運び可能です。
クシタニ ストレッチウインドブレイカーのサイズ感
インナーとして着用するのが前提なので少しタイト目です。ストレッチするので突っ張るということはないと思います。所持しているアウタージャケットと同じサイズか1サイズ下を選べば大丈夫だと思います。
クシタニ ストレッチウインドブレイカーの良い点
・3レイヤーで生地が他よりも少し厚く、防風性能。TPUなのである程度の透湿性もある。
・エアダクトが豊富で蒸れにくい。
クシタニ ストレッチウインドブレイカーの残念な点
●ウインドブレイカーにしては値段がかなり高い。
お値段¥16,000(税抜き)!
他社の2~3倍の値段です。ある程度のアウタージャケットやボトムスが買えてしまいます。ここまで高いと正直かなり手が出しにくいですね。確かに高機能で優れたウインドブレイカーだとは思いますが、¥16.000のコストパフォーマンスがあるかというと残念ながら疑問を抱かずにはいられません。
値段を¥10,000以下になんとか抑えてほしかったです。
画像出典元:KUSHITANI 公式HP
2.GOLDWIN (ゴールドウィン)マルチインナージャケット
画像出典元:GOLDWIN 公式HP
①オレンジ/レッド
②ブラック
③オレンジ/グレー
④ネイビー/ライトブルー
⑤グリーン/ネイビー
GOLDWIN マルチインナージャケットの基本情報
■素材:ナイロンタフタ100% (ナイロン100%(コーティング等樹脂加工))
■カラー:①オレンジ/レッド②ブラック③オレンジ/グレー④ネイビー/ライトブルー⑤グリーン/ネイビー
■価格:¥5,500+税
■機能: ●防風 ●ポケッタブル ●エアーダクト ●CUSTOM MARKING SYSTEM対応
GOLDWINが販売しているインナータイプのウインドブレイカー
基本情報の機能を見て頂くとわかる通り、クシタニのウインドブレイカーと比較すると、こちらのウインドブレイカーはよりシンプルなウインドブレイカーです。
基本的な機能は防風のみで撥水や透湿、ストレッチ機能も付いていません。
本当に必要最低限の機能だけを備えたウインドブレイカーですね。その分値段もリーズナブルになっています。
●生地はナイロンタフタ
ウインドブレイカーの主流の素材はポリエステルなのですが、このウインドブレイカーは生地にナイロンタフタを使用しています。
ナイロンタフタのメリットとしては、ポリエステルに比べて素材が柔らかいので折り目が付きにくいです。ですので、ポケッタブルでコンパクトに収納した後引き出す際にシワが出にくいですね。
また耐衝撃性も高いのでポリエステル製のウインドブレイカーに比べて裂けにくいです。
ポリエステルの方が現在主流なのはポリエステルの方が安価なのと、ナイロンタフタの場合、淡い色は黄色っぽく変色しやすいからです。
●背中にエアーダクト
透湿機能が付いていないので蒸れやすいですが、背中にエアーダクトが付いているので走行中などは軽減されると思います。
またこのエアーダクトには内側に巻き込んだ風を排出する役目もあり、バタつきを防止します。
●CUSTOM MARKING SYSTEMとは
胸や背中、腕などにオリジナルのマーキングを入れることができるシステムです。チーム名やオリジナルのロゴなどを簡単にマーキングでき、よりオリジナルの一着に仕立て上げることができます。
詳しくは下記のサイトで説明されています。↓
■GOLD WIN CUSTOM MARKING SYSTEMについて
自分だけの一着が欲しい!という方や、チームでおそろいのネームやロゴを入れたいという方達にはぴったりなシステムですね。
その分料金はかかってしまいますが、オリジナルの一着を作ることができるというのは魅力的ですね。
GOLDWINマルチインナージャケットの収納性
こちらはポケッタブル構造となっていて、収納のための袋はウインドブレイカーと一体化しています。
収納袋は小さいので無くしやすいものです。ウインドブレイカーのポケットに入れておけばそんなこともなくなるのですが、ポケットの中に入れっぱなしというのは意外と邪魔で嵩張るんですよね。
ポケッタブルはこの点の煩わしさを解消していて、素晴らしい機能ですね。
それで、このウインドブレイカーの場合どこに収納するかというと胸ポケットです。
胸ポケットに対して全体を丸めて押し込んでいくイメージで収納します。
シワシワになっちゃうじゃん!っとお思いの方もいらっしゃると思いますが、
それは致し方ないですね。まあ生地がナイロンなので他のポリエステル製の製品と比べてシワは付きにくいです。収納袋から出した時はしわくちゃですが、着用しているうちに目立たなくって来ます。
なので気にせず丸め込みましょう!(笑)
但し、ポケットに収納したまま長時間保管するとシワが消えなくなってしまうので、自宅で保管するときなどは、ちゃんとハンガーにかけて保管するのが良いです。
GOLDWINマルチインナージャケットはファッショナブル!
個人的には、このウインドブレイカーの最も良い点と言っても過言じゃないのは、 カラーリングが豊富で、尚且つそれらがカジュアルなデザインな事です。
ツートンカラーを基調としたファッショナブルなデザインで、これを普段着として着て街に出掛けても違和感はないと思います。
GOLDWINマルチインナージャケットのサイズ感
タイトという感じはしないですね。普通のサイズ感です。
ストレッチ機能が付いていないので、小さいサイズにするとライディング時に肘や肩回りが突っ張って窮屈に感じます。
なので所持しているアウタージャケットと同じサイズかもしくは1サイズ下で基本は大丈夫だと思います。
ただアウタージャケットと同じサイズにするとウインドブレイカーの裾がアウタージャケットからはみ出てしまう可能性があるのでアウターのジャケットと重ねて試着してみることをお勧めします。
GOLDWINマルチインナージャケットの良い点
・普段着としても使えるデザイン
・ポケッタブルで携行に非常に便利
GOLDWINマルチインナージャケットの残念な点
・ストレッチ性が無い
画像出典元:GOLDWIN 公式HP
3.RS TAICHI(RSタイチ) WIND BREAKER INNER PARKA(ウィンドブレイカーインナーパーカー)
画像出典元:RSタイチ 公式HP
①ブラック
②カモフラージュ
RSタイチ ウィンドブレイカーインナーパーカーの基本情報
■素材:ポリエステル
■カラー:①ブラック②カモフラージュ
■サイズ:S/M/L/XL/XXL/3XL/4XL
■価格:¥5,800+税
■重量:118g
■収納サイズ:縦18.0cm 横13cm
■機能 ●防風 ●エアーダクト ●ポケッタブル
RSタイチが販売しているインナータイプのフード付きウインドブレイカー
こちらのウインドブレイカーもシンプルなウインドブレイカーです。
基本的な機能は防風のみで撥水や透湿、ストレッチ機能も付いていません。
必要最低限の機能だけを備えたウインドブレイカーです。
こちらのウインドブレイカーの値段はGOLDWINのウインドブレイカーと比べると少し高いですね。
ウインドブレイカーとしてはポリエステルの生地が使用され、樹脂コーティングなどがされていない、ごく普通のシンプルなものですが、薄くて非常に軽いです。
フードが付いているのでカジュアル感があり、アウターとしても着用しやすいです。
フード自体は薄いのでインナーとして着るときもフードが中で邪魔になることはありません。
脇下はメッシュ生地になっており、蒸れにくくなっています。
●脇はメッシュ構造で蒸れ低減
生地自体には透湿機能が付いていないので蒸れやすいですが、脇がメッシュ構造になっており蒸れを排出する構造になっています。
インナーとして使用するときに、風を通しやすいアウター(フルメッシュなど)の下に着ると脇がスースーするかもしれません。
RSタイチ ウィンドブレイカーインナーパーカーのの収納性
こちらはポケッタブル構造となっていて、収納のための袋はウインドブレイカーと一体化しています。
このウインドブレイカーの場合どこに収納するかというと胸ポケットです。
胸ポケットに対して全体を丸めて押し込んでいくイメージで収納します。
こちらはGOLDWINのウインドブレイカーと違って生地の素材がポリエステルなので、シワが付きやすいです。
ポケットに収納したまま長時間保管するとシワが消えなくなってしまうので、自宅で保管するときなどは、ちゃんとハンガーにかけて保管するのが良いです。
シワがどうしても消えないときは、裏返した後、当て布をしてアイロンがけをしましょう。
RSタイチ ウィンドブレイカーインナーパーカーのサイズ感
サイズがSから4XLまであり、他のメーカーと比べると圧倒的にサイズがそろっています。
大き目のサイズを探されている方にはおススメですね。
ストレッチしないのでぴったりなサイズですと、ライディングの姿勢時に突っ張る可能性があります。
RSタイチ ウィンドブレイカーインナーパーカーの良い点
・ポケッタブルで携行に非常に便利
・フード付きでアウターとしても使いやすい
RSタイチ ウィンドブレイカーインナーパーカーの残念な点
・ストレッチ性が無い
・カラーリング少ない
画像出典元:RSタイチ 公式HP
4.mont-bell(モンベル) UL ストレッチウィンドジャケット
画像出典元:モンベル 公式HP
①ディープレッド
②ダークチャコール
③ダークマラード
mont-bell(モンベル) UL ストレッチウィンドジャケットの基本情報
■素材:バリスティックナイロン
■カラー:①ディープレッド②ダークチャコール③ダークマラード 女性用①マラード②マスクメロン③ピオニー
■サイズ:S/M/L/XL
■価格:男性用¥6,900+税 女性用¥6,500+税
■重量:91g
■収納サイズ:縦15.5cm 横12cm
■機能:●防風 ●撥水 ●バイアスストレッチ ●リップストップ加工 ●ポケッタブル
モンベルが販売しているインナータイプのウインドブレイカー
このウインドブレイカーのみバイクウェアメーカーのものではありませんが、それでも今回紹介するのはこのウインドブレイカーが非常に優れものだからです。
本格山岳ウェアなのですぐれた機能がたくさんついています。バイクウェアと山岳ウェアは意外と通ずるところがあって、求められる機能が似ているのです。防風防水撥水などや吸汗速乾などの機能はどちらのウェアにもよく求められる機能です。
山岳時はそれらの機能が生命維持を左右するので、そういった機能もより優れているというわけです。
そういうわけあってか実はモンベルはわずかにですがバイクウェアを取り扱ってもいます。(今回紹介する製品はバイク専用ウェアではありません)
●生地はモンベル独自開発のバリスティックナイロン
使用されている生地はバリスティックエアライトというモンベルが独自で開発した特殊生地です。
非常に細いナイロン糸を高度技術を用いて織り上げられていおり、十分な強度を持ちながら、抜群の軽量性と薄さを実現しています。
さらに生地自体にクリンプ加工が施されており肌離れが良くなっています。
そららに加え、リップストップ加工も施されているので、裂けに対して耐性があり、極薄ながらも強度があります。
●撥水材には世界最高の撥水性能を誇るPOLKTEX(ポルカテックス)を使用!
このウインドブレイカーの撥水性能は驚くことに世界最高レベルの技術が使われていて、POLKTEX(ポルカテックス)という名前です。
POLKTEX(ポルカテックス)は、これまでの撥水機能をはるかに凌ぐ性能を有しており、小雨程度なら難なくはじいて生地が保水するのを防ぎ、撥油性にも優れるので汚れも付きにくくなっています。また加工剤の剥離を防ぐ独自の技術により、従来の撥水材の欠点であった摩耗や洗濯による撥水性脳の低下を大幅に軽減しています。
●バイアスストレッチ
背中、裾部分は生地が斜めに配置されており、生地本来の持つストレッチ性を最大限に発揮され、よく伸びます。
一般的な繊維は縦横方向ともに伸びませんが斜め方向にはよく伸びるためです。
これにより生地に余計な加工や素材が使用されていないので運動性や軽量化に貢献しています。
●超軽量!なんと91g
さらに重量も91gとなんと100gを切っており、非常に軽いです。冗談抜きで着ていても着ている感じがしません。
上からアウタージャケットを着用しても、極薄軽量のために嵩張る感じが全くしません。
モンベルにはこれよりもさらに半分以上軽いウインドブレイカーがあるのが驚きです。
モンベル UL ストレッチウィンドジャケットの収納性
こちらはポケッタブル構造となっていて、収納のための袋はウインドブレイカーと一体化しています。
それで、このウインドブレイカーの場合どこに収納するかというと裾あたりの裏側にあるポケットです。
生地はナイロンでシワは付きにくいですが、こちらもポケットに収納したまま長時間保管するとシワが消えなくなってしまうので、自宅で保管するときなどは、ちゃんとハンガーにかけて保管するのが良いです。
モンベル UL ストレッチウィンドジャケットのサイズ感
山岳ウェアなので同じサイズでも通常のウェアに比べて少し大きめです。なのでアウタージャケットの1サイズ下にすれば問題ないと思います。
重ね着でインナーとして着用することが考慮されているのでスタイルは少し細身に作られています。
値段もここまで機能がてんこ盛りな割には他のバイクウェアメーカーの製品と比べて特別高額というわけでもありません。
一つ難点を上げるとすればバイクウェアとしては作られていないので、袖が長めではないことですかね。ライディング姿勢時には手首が露出します。ライディング時にアウターとして使用するのは難しいでしょう。
モンベルには今回紹介した製品以外にも様々なシーンにあわせた多種多様なウインドブレイカーがラインナップされていますので、よりあなたの求める機能を持った製品があるかもしれません。
実際に店舗やウェブショップで確認されることをおススメします。
モンベル UL ストレッチウィンドジャケットの良い点
・世界最高レベルの撥水性能
・圧倒的な軽さ
・ストレッチ性があるので突っ張らない
.・ポケッタブルなので収納時に手間がかからず便利
モンベル UL ストレッチウィンドジャケットの残念な点
・ライディングウェアとして作られていないので袖の裾が短い
・エアーダクトが付いていないので、蒸れやすい
画像出典元:モンベル 公式HP
バイク用ウインドブレイカー比較 まとめ
以上各社のウインドブレイカー紹介でした。
各社のインナーウインドブレイカーをいくつか紹介させていただきました。
僕のおススメはモンベルの UL ストレッチウィンドジャケットです。
機能が豊富で耐久性に優れ ストレッチ性にも優れており、値段もこれらの機能を考えれば決して高くはないということです。
山岳ウェアではありますが、重ね着を考慮した設計になっていますし、バイクウェアとして使用してもなんら遜色ない性能だと思います。
ほんとはクシタニのストレッチウインドパーカーがライディング専用としてはベストなんでしょうけれど、いかんせん高過ぎますね……ウインドブレイカーに資金を回せる方にはおススメです。
あとはモンベルショップは全国に展開しているのでサイズ合わせがしやすいという事もありますね。
先にも書いていますが多種多様なウインドブレイカーがそろっていますので店舗に赴いて、それぞれのウインドブレイカーを見てみるのもいいと思います。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。