2020年春夏新作モデルの記事はこちらから!
最近人気急上昇中のクシタニのバイクウェア。
それでは前回に続き、クシタニの2019年、春夏の新作テキスタイルウェアをチェックしていきます。
目次
1.CLARITY JACKET(クラリティジャケット)
基本情報
■素材:〈表〉ポリエステル100%(TPUラミネーション, 生地初期耐水圧10,000mm,透湿性3,000g/㎡/24h) 〈裏〉ポリエステル100%(メッシュ)、 内襟・フード裏/綿100%
■仕様:〈肩、肘、背中〉ソフトパッド標準装備(脱着式)
■カラー:カラー:①ブラック②ブルー③ブラック/レッド
■サイズ:S、M、L、LL、XL
■重量:900 g
■価格:3,2000円(+税)
バイクジャケットには珍しい男女を問わないデザインのパーカージャケット!
こちらのジャケットはバイクジャケットには珍しく、男女共に着られるようにデザインされた、いわゆるユニセックスなデザインのジャケットです。
そのためこのジャケットには女性用にSサイズが用意されています。
重量も900 gとバイクジャケットとしては圧倒的に軽く、女性に優しいです。
残念なことに女性用にデザインされたバイクジャケットというのはほとんどありません。女性でも違和感なく着られるこのジャケットは、ぜひ女性に着てほしいジャケットですね。
もちろん男性でも着られますよ!
耐水圧は10,000mmですので小雨の中で少しの距離ならこのジャケット1枚で走ることができるでしょう。
但しインテーク部などに止水加工はされていないと思いますので、”防水”ジャケットではありません。
なので軽い雨でも長時間走っていると雨水が浸み込んできます。過信は禁物です。
透湿性は3,000g/㎡/24hと高くないですが、ベンチレーション機能がついているので、それらを開けていれば走行中は蒸れなどが気にならないでしょう。
ただ、信号で停止中やバイクを降りてからアクティビティが多い場合は、この透湿性能では蒸れてしまうでしょうね。
防風処理がされています。春先の気温が低い時でも防寒インナーを着ていれば寒さを感じることはないでしょう。
そして気温が上がってきたら、ベンチレーション機能を開放すれば、涼しく快適にバイクに乗ることができます。春先にもってこいのバイクウェアですね。
肩、肘、背中に最低限のプロテクターも付いています。
どんなバイクと相性がいい?
男女共に着用可能ですが、ジャケットデザイン的にはスポーティーさとカジュアルさの中間のようなデザインです。
なので、幅広い種類のバイクに合わせることができると思います。
スクーター型や原付にも似合うでしょうね。意外とスクータータイプや原付に似合うバイクジャケットってあんまり無いんですよね~。
それらに乗られている方にもおすすめです。もちろんSSタイプのバイクでも違和感はないと思いますよ。
イチオシポイント!
やはり一見バイクウェアとはわからないデザイン性ですね。
マウンテンパーカー風で普段着としても問題なく着られると思います。
バイクウェアは安くないですからバイクに乗るシーン以外でも使えるのはコスパが良くて素晴らしいですね。
そしてもう一つ。それはこのジャケットに加工された処理についてです。
このジャケットはTPUラミネーションが施されています。
TPUとはThermoplastic Polyurethaneの略です。
サーモプラスチックポリウレタンといいます。熱可塑性ポリウレタンともいいます。
特徴はゴムのような弾力性があり、防水性に優れ、汚れにも強いことです。
この素材がクラリティジャケットに防水透湿性能を与えているわけですね。
また細かい話なのですがこれとは別にPUラミネーションという加工もあります。
前編で紹介したアクアジャケットにはPUラミネーションが施されています。
PUラミネーションの劣化についてはアクアジャケットの項でお話ししましたが、実はこのTPUラミネーション、従来のポリウレタン樹脂にみられる加水分解等の劣化が非常にしにくい素材なんです!
なのでこのジャケットからたった数年で防水透湿性が無くなることはありません。これは素晴らしいことですね。
せっかく高い金額を払って購入したのに2~3年で使えなくなってしまうというのはユーザーからしたら厳しい話です。
クシタニのジャケット製品は高額な割にはPUラミネーションを施した製品が多いので、防水透湿性能は2~3年で消えてしまいます。
長くジャケットを使用した方にはこちらのジャケットはおススメですね。
残念なポイント
カラーラインナップですかね。
掲載している画像はサックスブルーでカジュアルな色なんですが、残りの色がブラックとブラック/レッドしかありません。
せっかく普段着としても、また女性にも着られるようにデザインしているのですから、もっとカラフルなラインナップにしてもよかったと思いますね。
2.FIN JACKET(フィンジャケット)
基本情報
■素材:〈表〉ポリエステル100%(TPUラミネーション,生地初期耐水圧10,000mm,透湿性3,000g/㎡/24h),ストレッチ部/ナイロン96%,ポリウレタン4%,別布/牛革〈裏〉ポリエステル100%(クールマックス,メッシュ)
■仕様:〈肩、肘、背中〉ソフトパッド標準装備(脱着式)
■カラー:①ブラックカモフラ②ブルーカモフラ③ブラウン
■サイズ:M、L、LL、XL
■重量:記載なし
■価格:40,000円(+税)
■MADE IN JAPAN
ライディングにも普段使いにもどちらでも高い機能性を発揮するジャケット!
このジャケットは高機能ウェアをライディングのみならず普段使いしてもらうことをコンセプトにデザインしたジャケットだそうです。
一見バイクウェアに見えない洒落たデザインながら、バイクウェアとしての高機能性を備えています。
なのでこれ一着あれば、バイクでどこかに出掛けるのに大変重宝します。
バイクウェアで人のいるところを歩くのはちょっと……という人にはもってこいの一着ですね。
ジャケットのメイン生地はリップストップ素材を使用していますので、走行中に木の枝などで擦っても破れにくいです。
リップストップ素材とは……
格子状に太い糸を織り込むことで、
裂け(リップ)を途中で止める(ストップ)機能
を持つ素材です。
耐久性が必要なミリタリーグッズや
アウトドア製品にはよく見られる織り方です。
出典:布生地専門店イワキ
生地初期耐水圧10,000mm程度あります。小雨程度で1時間程度なら雨具なしでも走ることができるかと思います。
但しポケットがすべてスナップボタンですので、そこから水が浸入しやすいです。雨天走行時は外側のポケットに物を入れないほうがよいでしょう。
余談ですが、こちらのポケットはあえて止水加工を施さなかったそうで、タウンユースでの使い勝手を優先したそうです。
止水加工をしたら手軽に開け閉めできませんからね。
透湿性3,000g/㎡/24hしかないので蒸れやすいのはネックです。
ただ裏地が吸汗速乾素材(クールマックス)なので数値程蒸れにくさは感じにくいでしょう。
一般的に耐水圧10,000mmという数値は大雨にも耐えうる数値とされていますが、
バイクで高速走行中は風が強く水圧が高まりますので、10,000mmという数値は
最低レベルの数値とみてよいでしょう。
クールマックス(cool max)とは……
綿素材よりも5倍の速さで汗を吸収・蒸散し、体の快適な湿度を保持する素材技術。
暑い時には体温を下げドライな着心地を保ち、寒い時には繊維構造により暖かさを保つ
優れた素材です。
どんなバイクと相性がいい?
こちらはアーバンスタイルでカジュアルよりは少し固めの印象です。
クラシカルやカフェスタイルのバイクには相性ぴったりですね。
逆にSSバイクなどのスポーツタイプのバイクとはちょっと相性がよくなさそうです。
イチオシポイント!
このジャケットも一見バイクジャケットには見えない、洒落たデザインなのがいいですね。
フィールドジャケット風のデザインでこのジャケットを着たままでも街中を違和感なく歩くことができます。
それでいてバイクウェアとしての機能も十分備わっているのですからコスパがいいですね。
残念なポイント
カラーラインナップですね。
ブラウン以外はカモパターンが入っていますので、カモが好きではない方はブラウン一択になってしまいます。
カモパターン以外のカラーリングがもう一色ぐらいあってもよかったのではと思います。
↓の記事でより詳細にFIN JACKETについて説明しています!よかったらどうぞ!
●FIN JACKET(フィンジャケット)
クシタニの2019年春夏ウェアは多種多様なモデルが発表されていますが、 今回紹介するフィンジャケットというジャケットは、アーバン系のシャキッとしたデザインとなっていてライディング時以外での普段使いも可能です。 それでいて防水防風透湿というライディングウェアに必要な基本的な機能はすべて備えているという全く新しいライディングジャケットになっています。
3.EXPLORER JACKET(エクスプローラージャケット)
基本情報
■素材:〈表〉ナイロン82%,ポリエステル18%(puコーティング) 〈裏〉ポリエステル100%(メッシュ)
■仕様:〈肩、肘、背中〉ソフトパッド標準装備(脱着式)
■カラー:①オレンジ②キャメル
■サイズ:M、L、L/3W、LL、XL
■重量:1 Kg
■価格:36,000円(+税)
マウンテンパーカーをライディング用にチューンしたツーリング用ロングジャケット!
エクスプローラー(探検家)の名の示す通り、このジャケットはバイクで長時間移動する、ロングツーリングなどで使用することを想定して、デザインされたジャケットです。
防水/透湿/防風の機能はもちろんこと、おそらくクシタニのジャケットのシリーズでもっともゆとりのあるサイズ感です。
着用して一日中ライディングしても疲れにくい着心地となっています。
ウエストはドローコードでサイズ調整が可能なので、ゆったりとしていてもバタつきを抑えることができます。
どんなバイクと相性がいい?
このジャケットはロングツーリングやバイクで旅をする人向けに作られたジャケットなので、バイクに合わせるというよりは用途に合わせて選ぶのが良いでしょう。
まぁデザインは可もなく不可もなく無難にまとまっていますので、基本的にはどのバイクともそれなりには合うと思います。
イチオシポイント!
このジャケットはクシタニのラインナップの中ではもっともゆとりのあるサイズ設定のジャケットの内の一つです。
サイズ感としては他のクシタニジャケットのLがこのジャケットのMに相当します。
クシタニのジャケットはシルエットを重視してそのほとんどがタイト目に設定されているのいます。
なので、バイクを降りてからもすっきりとした見た目でバイクジャケットには見えにくいところが魅力であるのですが、その分首肩回りがキツく着ていて疲れやすいということもあります。
そしてタイトな分インナーも多く着ることはできないというデメリットもあります。
その点こちらのジャケットはゆったりしているので着ていても疲れにくいです。中に普段着を着ていても圧迫感がありません。
デザインよりもゆったりした着心地の方が大事、また街中を歩くならジャケットはぬいでしまうので問題ないという方にはおススメですね。
残念なポイント
このジャケットは今年から新作ではなく、2-3年ぐらい前に販売されていたジャケットがラインナップに復活した形なのですが、防水透湿を与えるための素材が変更されているようです。
●前型 東レデュールファンク/初期耐水圧10,000mm以上,透湿性8,000g/㎡/24h)
●今型 PUコーティング(防水透湿の数値記載なし)
前型の東レデュールファンクなる素材がどのような素材なのか。
開発元である東レコーテックス株式会社のHPを見ても、
長時間の雨の中でもハジキ続ける、優れた撥水性と、連続洗濯による撥水低下が起きにくい耐久撥水性と摩耗撥水性に優れ、適度な通気を確保した防風耐久撥水素材です。
としか書かれておらず、素材の説明はありませんでした。
前型の説明欄には初期耐水圧10,000mm以上,透湿性8,000g/㎡/24hの記載がありました。
耐水圧に関しては最低限のレベル、透湿性にかんしてはまあまあといった感じです。
そして今型ですが防水透湿を得るための素材が東レデュールファンクではなく、PUコーティングに変更されています。
ただのPUコーティングでしたら加水分解により劣化は避けられません。
クシタニのジャケットのなかで前型の初期耐水圧10,000mm,透湿性8,000g/㎡/24hを上回る性能を持ったジャケットは、アクアジャケットと、アロフトジャケットのみです。
しかしこのジャケットのみ、なぜか公式HPに耐水圧と透湿性の数値の記載がありません。
前型よりも防水透湿性が上回っていることを期待したいですが、もし下回っていたら、値段は変わらず機能としては劣化していることになってしまいます。
このあたりは判明しだい追記したいと思います。
まあ個人的にはこのジャケットには中途半端感が否めませんね。
ストレスなく着られるというのはいいのですが、防水透湿は二の次になってる感があります。
ロングツーリングやバイクで旅をするのに、豪雨に遭遇することだってあると思います。耐水圧10,000mm程度(旧型)ではゲリラ豪雨には耐えられないですし、デザイン的にも目を引くところがないので、それも微妙です。
というよりもデザイン無難で機能もそこそことなると、正直クシタニで買う理由がないんですよね……
だって他社ならこの値段でこれ以上の性能のジャケットを購入できると思いますし。
まあ防水透湿の数値に関しては新型は記載がないので、もしそれらがアクアジャケット並みにあれば評価は一転します。
まとめ
●ロングツーリングに行くことが多い方なら 現時点ではEXPLORER JACKET AQUA JACKETがおススメ!(笑)
●女性にはCLARITY JACKETまたはFIN JACKETがおススメ!
●カモが好きならFIN JACKETがおススメ!
今回の紹介は以上です。次回は後編ということで夏用のクシタニの2019年春夏新作ウェアを紹介します!
次回もお楽しみに!
下記のリンクの記事もよろしければどうぞ!
●2019年 クシタニ 新作 春夏ウェア 気になる新作をチェック! 前編
●2019年 クシタニ 新作 春夏ウェア 気になる新作をチェック! 後編
●2019年 クシタニ 新作 春夏ウェア 気になる新作をチェック! 番外編 FLOW SHOES(フローシューズ)
画像出典元:KUSHITANI 公式HP 製品情報 テキスタイルウェア
2020年春夏新作モデルの記事はこちらから!